『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』ネタバレレビュー。

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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』観て参りました。

以下、Qはもちろん、序・破のネタバレも含んでいます。
なお、一部情報が不正確な部分があるかと思いますが、ご了承ください。

なんというか、なんとも感想に困る映画です。
前日の「金曜ロードSHOW!」にて冒頭6分38秒を公開し、いきなり宇宙戦でドキモを抜かれた方が多かったかと思いますが、本編はそれ以上です。

「エヴァ」声優・緒方恵美がファンに苦言…上映後の「三三七拍子」はやめてほしいという記事もヤフトピにも出てましたし、

というシンジ役の緒方さんの発言で、覚悟をしておいた方がいいだろうなとは思っていましたが、それ以上の内容でした。
破の時は新宿のシネマスクエアとうきゅうで観たんだっけかな、拍手が起きましたが、今回、池袋ヒューマックスで観たのですが、歌う所か拍手もありませんでした。
うん、そんな余裕ない!!!!!!
皆さん、呆気にとられてましたw

 

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qは、ヱヴァであってヱヴァはない。
しかしエ(ヱ)ヴァを越えるのはヱヴァしかないし、
ヱヴァQこそがヱヴァンゲリヲンだ、というのが、感想のまとめです。

 

Qは新劇の序・破のヱヴァではなく、テレビ版~破までのヱヴァを越えるのは、Qでしかない。
そしてQこそが、僕たちの待ち望んだヱヴァンゲリヲンでしょう。

序はヤシマ作戦に、破はシンジくんの頑張りと、綾波の「ポカポカ」にやられる映画で、かなりポジティブで、かつヱヴァという文脈を離れても、商業作品として優れた映画だったと思います。ある意味「エヴァらしくない」。
破までを観て「新劇はこのままハッピーエンドにして終わらせるのかな」と思われた方も多いでしょうが、いやいや、あのエヴァンゲリオンの庵野さんがそんな風にするわけもなく(ΦωΦ)

簡単なあらすじ。

冒頭でいきなり宇宙戦。宇宙にいるエヴァ初号機とシンジ君を回収。シンジ君の登場シーンで、新キャラの鈴原トウジの妹、サクラも登場。ヴンダーという宇宙船?の中にいて、ミサトさんやリツコさん「らしき」人らが出てきたと思っても、しばらくはパラレルワールドなのか何なのかわからない状況。
聞けば14年後だとかで、ネルフを壊滅させるための組織として、「ヴィレ」っつー組織をミサトさんたちが組んで活動してる。シンジ君やアスカが破のまま=14歳のままの姿なのは「エヴァの呪縛」とアスカが説明。破でのシンジ君の行動がプレサードインパクトの原因となっており、アスカもミサトさんもシンジ君を忌み嫌っているご様子。シンジ君はミサトさんにより首輪をはめられて、エヴァに載ってフォースインパクトを引き起こしかねない状況になったら、アンタ死ぬから、的なことを言われます。そんなこんなしてると、困ってるシンジ君に対して綾波が「聞こえますか・・・いま…あなたの心に・・・直接・・・語りかけています」いやウソ、でもテレパシー的なので語りかけてきたと思ったら、エヴァMark.09に載った綾波襲来。シンジ君、冷たいミサトさんを捨てて綾波とヴンダー脱出。
半廃墟化したネルフ本部へ行き、ゲンドウとご対面。でも例によって満足な会話もなく即ゲンドウ退場。カヲル君と連弾したり冬月さんからゲンドウの計画を教えられたり、カヲル君と今の世界の現状を見てショックを受ける日々を過ごしていたが、エヴァ13号機が完成。今までのエヴァと違って二人で搭乗するダブルエントリーシステムになっており、カヲル君と二人で乗り込む。
リリス(の死体)に刺さってるロンギヌスの槍とカシウスの槍(破でラスト初号機に刺さった槍)を抜くと、世界が元に戻る云々とカヲル君に言われていたが、いざとなると、カヲル君、「槍が同じ、こりゃおかしい」と考え込んで動かなくなる。
ヴンダーが来てアスカ、マリ参上。槍を抜くのを阻止するために13号機と戦闘。シンジ君、「カヲル君が言ったんだから」とカヲル君の制止も聞かずに、13号機が四本腕になって槍を抜く。フォースインパクトが起きそうになったので、カヲル君が身を挺して阻止。四本腕のヱヴァが自身を槍で貫くシーンが一番の見所かも。その後カヲル君、やっぱり今回も首からブシャ。
13号機がやられて、エントリープラグ射出。砂漠に落ちて、廃人となったシンジ君をアスカが蹴り倒したりしつつもなんやかんやで引っ張って、どっかへ連れていく。つづく。
ざっくりとした説明で、カセットテープの修復とか抜かしてます。

細かいあらすじは
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あたりを観てください。

簡単な感想。

・リツコさんは年取ってたけど、ミサトさんは変わらなすぎるよね。加齢が感じられる(目のシワ)シーンはワンシーンくらいだった。いくらアニメとはいえ、43くらいになるハズなのに、29歳当時と同じに見えるのは作画的によろしくないかと。
・マヤさんもかわらなすぎ。破当時でいくつだっけと調べたら、24歳で、しかもウィキペディアみたら、「異性愛者ではあるが、後述の伊吹マヤと同性愛関係にあることを匂わせる描写が劇中にある。」ああ、だからリツコさんがタチっぽく短髪になってるし、Q中でも「これだから若い男は」というミサンドリー発言があったのか。
・作画はまずいね。トレーラーの時点でもカヲル君のアゴを突っ込まれてたけど、わりとアゴが目立つシーンが多かった。破が良すぎたかも。これはDVD/BD発売時にはかなり修正入るでしょう。
・ヴンダー作ったのって誰?てか、あの世界の状況じゃ、作る人(現場の人)いないんじゃない?
・「エヴァンゲリオン」としては心理描写が少ない。尺の問題だろうなあ。まあシンジ君は悩んでるけどさ。シンジ君が自分のせいで世界があんな風になったと知ったら、もっと深刻に悩みそうだけど、と思いつつも、身の回りの人のことしか考えてないのがシンジ君らしいし、14歳の「世界」としては正常な気もする。自分のせいで、って認めたくないだろし、それよりも自分の身の置き場で精一杯だろし。
・次作はオイディプス的内容になるんだろうな、と。ネルフvsヴィレという構図ができたので、シンジ君vsゲンドウで、シンジ君が直接ゲンドウを殺すとかもあり得るのかも。
・ラストが謎い。ガイガーカウンターじゃないけど、変な計測機械の結果を見て「リリンはここにこれないから」的なアスカの発言。これってレイは当然のこと、アスカもシンジ君もすでにリリン=人ではなくなってるってこと?アスカはスリーセブンの時に眼帯が青く光ってるのもあり、使徒に取り込まれている可能性があるけど、シンジ君はいつの間に?それとも、そもそもエヴァのパイロットは年を取らないこともあり、人ではない?

・それ以上に今回最大の謎は以下の画像。

「ヱヴァ~」表記ではなく、「エヴァ」表記に。「シン」が「新」「真」それとも「罪:sin」なのか。そして最後の「:|┃」。これは楽譜のリピート記号だけど、「永遠に繰り返すのではなく、1度繰り返したら終わりになります。
序の時も多少言われたけど、破の時に「ループじゃね?」説が出たけど、やっぱり何かしらの形でのループなのか。「ヱヴァ」ではなく「エヴァ」と戻ったのを見ると、旧劇に戻るのか。
・あと予告編で2号機と8号機が右半身・左半身でくっついたのが出て来たけど、キカイダーかいw

 

 

序・破は単体として観てもエンターテインメント映画として優れていたが、今回は連続して観ても「?」の連続だし、いきなり14年後と、急展開過ぎる。単体で観たら、ワケわからん映画。前作までのような「変形する使徒との戦い」もないし、戦闘とかハデは派手はだけど、全体としてカタルシスに欠ける。感情移入しようにも序盤のシンジ君と観客がおいてけぼりにされているという状況の一致で、ドラマとしては薄い。完全版パンフを観ると、声優さんもわりとおいてかれてたようでw 煙に巻かれて、エヴァらしいといえば非常にエヴァらしい。いよいよ庵野さんが牙を剥いてきた感じです。
「シン・エヴァ」への期待からしか評価しづらいけど、何度か観れば、もしくは「シン・エヴァ」を観れた後で観せば「ああ!」って納得するんだろか。
なんかグチっぽい感想になってしまいましたが、映画単体としては不満だけど、次作への期待が非常に非常に非常に非常に非常に!!!!!!!高まる作品でした。庵野さん、どうケリつけるんだろう。
Qは序・破と違って完全新作ですが、テレビ版を踏まえた台詞なども少なからずあったため、「シン・エヴァ」でもどう踏襲されるかが気になります。
あと、とりあえず旧劇が観たくなりました(もうあんま内容覚えてないし)。

あ、パンフは2種類あるんだけど、完全版買った方がいいすよ。声優さんへのインタビューだけど、現場の雰囲気や秘話が載ってて面白いです。

 

 

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