Clubhouseをやってみた雑感をかんたんに。
コロナ禍で「話す」潜在的な需要が増えてる
何故Clubhouseがウケるかというと、コロナ禍でテレワークやら、会食の機会がなくなっているので、「人と話す」ことが難しくなっているのが当然の背景になっている。Clubhouseを表すのに、「飲み屋」とか「喫茶店」とか言われてるけど、ざわめきと雑談の復権。友達と飲み屋で話してる時に、隣の席の会話に混じったり、たまたま同じ店に友達がきて合流したりっていうのが、アプリ上で経験できる。
めっちゃ手軽
Zoomと違って、動画の背景（部屋が汚い）とか、メイクしてないとか、髪がボサボサとか気にしなくていい。
トピック名が書かれてるので、興味のあるroomに参加しやすい。話題の会う人が入れ替わりやってくると、ひたすら聴ける・話せる。
酒飲んでから、好みの話題のroomに入って話すと、めっさ楽しい。ヤバい。居酒屋で隣の席に趣味の合う人がいても、話しに合流するのは（酔ってても）ちょっと勇気がいるけど、Clubhouseなら気軽に行ける。
人脈の再発見・再構築
「人脈」という言葉は嫌いなんだけど。SNS初期特有の「熱」があるので、何かとハードルが低い。roomにも参加しやすいし、Twitterのオフ会で会った人と10年振りに話したり、有名な人がやってるroomに聴き専だったつもりがスピーカーとして表にひっぱり出されて、面白い。で、さらにそこで新しい人と繋がったりという、SNSの再発見・再構築がある。
ただ、繋がりを維持していくには、前述の通りClubhouse自体はリアルタイムオンリーなので、Twitterなり他の窓口もあった方がよい。ただし電話番号をキーにしてるので、匿名アカウントが「リアルバレ」するリスクはある。
ガチのリアルタイム・アーカイブなし
これがいい方向に作用するのか、それともデメリットとなるのかなんともいえないんだけど、情報収集としてはリアルな（生々しい）話が聴けるのは刺激になりそう。
逆に、時間が縛られる＆その間でしか聴けないので、後追いができないのは厳しい。また、盛り上がってるとひたすら抜けられないので、作業効率も落ちるし、睡眠時間も減って死ぬ。少なくとも俺は話しながら仕事をするのが苦手なので、わりと無理。
規約的に録音NGなので、アーカイブとしてのコンテンツの再利用ができないのも、いいのか悪いのか。
テレワーク＝ながら仕事ができる今だからこそ、流行ってるといえるかも。
リスナーの反応がわからない
デメリットとしては、今の所、コメント機能もなく、「いいね」とかスタンプ的な機能もないので、リスナーがどう思ってるのかなど、反応がまったくわからない。かといって、どうもユーザーはアプリの画面自体は見ずに、他の作業をしながら使っているようなので、そういった機能があっても見ない可能性もあり、実装されるのかはなんとも。
仕事に活かせるか
Twitterと違って「長文」で話せるし、いろんな立場の人とフラットに話せるので、見聞は広がるし、勉強になる。社外の同業者に、気軽に相談できる感はある。
いやらしい言い方だが、モデレーターやスピーカーは「偉い人」みたいに思ってもらいやすい（と思われる）ので、錯覚資産が発生してうまくブランディングすれば、仕事にも繋がるだろう。何より今は先行者利益を得られる時期なので、解説サイトを作るなり「コンサル」になるなり、何かしらの実益に結びつけやすいのはある。
今後どうなのか
テレワークが続いてる間は、アクティブユーザーも多そう。ただし、仕事をしながら聴けても、Twitterと違って「話す」のは職場ではできず、話す人がいないとコンテンツが成り立たないため、コロナが落ち着くと、主に夜に活発になるかもしれない。
サービス自体のマネタイズとしては、前述の通りどうもユーザーはアプリを見てないので、バナー広告を入れるのは難しい。YouTubeのように、roomに入った時に音声CMを入れるとか、そういった形での収益化に向かうのか。ただ、即時性のあるコミュニケーションが金になるというのはここ10年くらいのテッパンなので、今後の成長も期待できそう。あとは犯罪とかのリスクだが、アカウント自体が（少なくとも今の所）電話番号が必要で、何かあれば録音もされており、証拠が残りやすいので、相当リスキーだとは思う。いや、ヘンな使い方はしませんけどね。普通に新しいモノが出てくれば、それでの犯罪が出てくるよね、っていう話。
仕事とか実務的な面を抜きにしても、馴染みの喫茶店に入る感覚で、気軽に雑談相手を見つけられる「場所」として成立しそう。家に居ながら「サードプレイス」が作れる感じ。