WEBデザイナーが死ぬ時 – 日めくりブログを拝読して、お返事めいたものを。
改めて考えると、モチベーションと言われても一瞬ピンときませんでした。
どうして、何が楽しくてこの仕事をしてるのか。
たしかに今は年末進行しんどいし逃げたいと思う。仕事を忘れていい加減一人旅したい。
けど、基本的に仕事はやってて面白いし、仕事がきたら嬉しいじゃん。
いろんな業界のサイトを作れるし、WordPressを導入して、「更新しやすくなった!」とか、「HPから問合せが増えた!」とかお世辞でも言ってもらえれば嬉しい。
僕はフリーのwebデザイナーとして、新規制作やリニューアルなんかをメインでやっていますが、フリーの醍醐味のひとつに、自分一人が丸々作ったサイトに対して、お客さんから直接誉めてもらえるってのがあって、やっぱそれが大きいです。
スキル的な面でいえば、「できる」ってのがわかりやすいのが面白いのがあります。たとえばちょっとしたPHPでも、やりたいことができた時の気持ちよさはたまりませんし、思い描いていたデザインを作って、お客さんに誉めて頂いた時の達成感も気持ちがいいもんです。
お客さんから誉めてもらえるからこそ、また頑張れる
と、ここまで書いてayu_coさんはお客さんのことに触れてないな、と気がつきました。
「コーダー寄りの自分の場合デザインだけでは食っていけない。」とあるので、代理店とかが入って、直にお客さんとやりとりすることは少ないんでしょうか。
孤独で独りよがりな成功体験を積んで欲しい。 – ゆーすとの日記とは逆すね。こちらでは成功体験を「承認型」と「自己完結型」で分けており、「自己完結型」を推奨してますが、その自己完結に疲れてしまったのがayu_coさんのように思えます。
自己完結型の承認って、スキルアップとかトレンドのチェックとか、いっちゃえばキリが無いわけです。
スポーツみたいに勝敗が決まっていたり、数値で客観的に評価できたりするものならいいけど、デザインやらプログラミングはそうもいきません。しかも次々新しいのが出てくる。
僕も正直シンドイですw 幸か不幸か、僕の場合は最新のノウハウが必須となる仕事は少ないので、ごまかしごまかしやってってます。ただ、周回遅れでもいいから、一歩一歩進むしかないと思っています。
ブコメでも書きましたが、web業界って、F1みたいに超一流のプロが最新の技術で最速を競い合うみたいな所があるけど、別にそーゆー人らじゃないと生きていけないわけじゃなくて、僕みたいな安い軽自動車でも来年で八年目、まあ食っていけてるわけです。
最先端の人らが「こうすべきだ!」と掲げてるモノよか、「今の自分に」必要なものを周回遅れだろうが、着実に積み上げていくしかないんだろうな、と考えています。
そういうのに疲れて死んでもいいけど、うまいことリフレッシュしたら、また生き返ればいい。
メンタル的な面でのケアを覚えるのも、仕事のスキルとして大事なのかなと。
いろいろシンドイこともあるけど、それを吹っ飛ばしてくれるのが、「承認型」のお客さんからの声です。モノ作りをする仕事、特にwebデザイナーって、いわばそのお客さんのためだけに届ける仕事なわけで、そのお客さんからの反応ってありがたいし、生き返ります。
スキルのためにwebデザイナーやってるんじゃなくて、お客さんのためにwebデザイナーやってるわけで。
これができたら、もっと速く確実に、いいものがお客さんに届けられる。だから、スキルを覚えるわけです。
できる事とできない事の見極め
30越えてから凄く実感したのが、『諦念』です。
諦めるということの大事さ。
諦めるというとネガティブに聞こえますが、ポジティブにいえば「覚悟を決める」となるのかもしれません。自分に何ができて、何ができないのか。自分を知るということです。
ひとつの業界で5年位働くと、業界内でのなんとなく自分の実力や立ち位置が見えてくるんじゃないでしょうか。おそらくどんな業界に行っても、自分より若くてスキルがあるのに安い人はいます。なら、そういう人と組んで仕事をしていけばいわけで、ブコメでは「ディレクターになるという(安易な)答えはまったくもって感心できない」というコメントがありますが、僕は徐々にディレクションにシフトしていくのも手だと思います。
自分にできないことを、自分よりスキルのある人にやってもらえるのは楽だし確実だし、単純な話、いろんな人と仕事をするのは刺激になります。デザインのトレンドや流行の技術は年々変わるけど、人をマネージメントする管理職的なスキルって、根本的な部分ではたぶんそんな変わらないんじゃないでしょうか。
年を重ねていけば行くほど、そういうマネージメントスキルをつけた方が、この先サバイブしやすいのかなと。特に廃業した時のことも考えると、年齢的にも若手とうまくやるスキルの方が求められてくるんじゃないかと思うし、単純に手が足りないので、最近は手伝って頂いています。
新しいビッグウェーブが次々やってくるweb業界、まして孤独なフリーランスなら「もう勘弁して!」ってなることも多々あるかも知れませんが、ガチガチに構えててもかえって溺れちゃいます。肩の力を抜いて乗り切っていきましょう!
最後に、なんか BUMP OF CHICKENの『ダイヤモンド』が合うような気がしたので置いときます。
何回転んだっていいさ 擦り剥いた傷をちゃんと見るんだ
真紅の血が輝いて 「君は生きてる」と教えてる
固いアスファルトの上に雫になって落ちて
今までどこをどうやって歩いてきたのかを 教えてる何回迷ったっていいさ 血の跡を辿り戻ればいいさ
目標なんか無くていいさ 気付けば後から付いてくる
可能性という名の道が 幾つも伸びてるせいで
散々迷いながら どこへでも行けるんだ
「フリーランスのweb屋のモチベーション、あるいは僕らは何処へ行くのか」に1件のコメントがあります