『WordPressの教科書』、『速習!WordPress3.x』レビュー

2012年7月6日 タグ: ,

我らがまがりんこと大曲仁さんより、『本格ビジネスサイトを作りながら学ぶ WordPressの教科書(以下、WordPressの教科書)』と『速習!WordPress3.x』を献本頂きました。誠にありがとうございます。おっそくなったのですが、ようやくレビューを書きたいと思います。

WordPress本ブーム!?

なんと3月16日には
本格ビジネスサイトを作りながら学ぶ WordPressの教科書: プライム・ストラテジー株式会社
WordPress 3.x (速習デザイン): 大曲 仁, 星野 邦敏, 豊田 有
WordPress 3.x スタートアップガイド: 一戸健宏(株式会社ロクナナ)

と3冊もWordPress関連の本が出ておりまして、いやーWordPress界隈賑わってますねー。

僕の周りでは、あとこもりまさあきさん、をかもとさんの
 WordPress 高速化&スマート運用必携ガイド: こもりまさあき, 岡本渉: 本
も話題になってまして、どれを買おうか迷っていたので、献本頂き大変たすかりました。

『WordPressの教科書』レビュー

さて、まずは『WordPressの教科書』の方からレビューいたしますです。
目次を記載しようと思ったのですが、かなり長いので、詳細な目次はこちらをご覧ください。

どんな人が読むといい?

独断と偏見で「WordPress入門者、初級者、中級者、上級者」をざっくり分けてみると、
・入門者:WordPressのインストール、プラグイン・テーマのインストール・切替、投稿が可能。
・初心者:既存テーマの簡単なカスタマイズが可能。
・中級者:フルスクラッチでWordPress構築が可能。適切なプラグインやカスタマイズが可能。業務として一人で請けられるレベル。
・上級者:テンプレートタグを使いこなすだけでなく、function.phpを利用した柔軟なカスタマイズや、サーバー周りを含めた高速化、問題に応じた適切なアドバイス・問題解決ができる。
という所でしょうか。
本書は初級者~中級者くらいがターゲットになるかと思います。
web制作会社の方だけでなく、すでにWordPressで構築されたサイトを管理してる企業のWeb担当者が、自社サイトの構築方法へ理解を深め、自分でカスタマイズを行う足がかりにするのにも良いかもしれません。

わかりやすい「この本でできること」

「この本でできること」目次の次に、「この本でできること」をキャプチャ付きで説明しています。トップページ、サブページ(固定ページ)と、ページ単位で紹介されているので、どこでどんな機能を実装してるのかがわかりやすいです。個人的に全体像を掴んで各作業をしていくのが好きなので、高評価です。また、慣れてない方には、「WordPressでこういうことができるのか」と一目瞭然です。

現場での構築方法がわかるという安心感

WordPressで有名なプライム・ストラテジー株式会社さんが出しているということもあり、「実際の制作会社が、コーポレートサイトを構築する際のノウハウがわかる」というのもメリットです。

いあ、もちろん既存の本も企業が書いてるのも多いわけですが、(ニュアンスが伝わるかちょっと不安なのですが)本書の方が目的を絞っている分、実践的で「手の内を明かした」感があるのですね。
他の参考書が「こういう風に作れます」なら、本書は「こう作ります」と断言しているような、「ああ、こうやって作ればいいのね」という安心感があります。

特にコーポレートサイトの構築方法に絞っているので、無駄なく勉強できます。たとえばプラグインの紹介も、実際本書のWordPress構築で使ったもののみを紹介しているので、「あれこれあるけど、この場合はどれ使えばいいの?」と迷わずにすみます。
よくも悪くも、WordPressはプラグインがありすぎて、どの場合にどれを使えばいいのか迷ってしまう場合もあるのではないでしょうか。
様々なプラグインを知っておいて、状況に応じて使い分けるのがベストですが、ひとまずコーポレートサイトだとどんなの使うの?というのが実例としてあがっているのは心強いです。

みなさん基本的に独学で、特に小さい会社で他にWordPressをやってる人がいないと、「これでいいのかな?」とか「他社さんはどーやってるんだろー?」と思いながらやってる部分があるのではないでしょうか。
そういった不安感を解消できる一冊だと思います。
また、ある程度できるけどいまいち自信が持てない人に「やっぱりこれでいいんだ」、「こーゆーやり方もあるんだ」と確認・発見ができます。

サンプルサイトが高品質

サンプルサイト

本書でもうひとつ特徴的なのがサンプルサイトが高品質なことです。既存の技術書だと、ぶっちゃけサンプルのデザインが微妙だったりしますよね(あれなんか今、微妙に敵を作った気がする(; ・`д・´) )。
おそらく、著者からするとデザイン費なんて取れないから、最低限のものでやっているんだと思いますが、本書の場合、そのまま使える高品質なサンプルデータなので、「なんだかなー」という微妙感を持たず、モチベーションの高いまま勉強を進めて行くことができます。

どうせ教わるなら、美人な先生に教わった方が、モチベーションもテンションも上がりますよね?そーゆーことですw

テンプレート迷子の防止策

個人的に「テンプレート迷子」と呼んでいるのですが、作り方が悪いのか、たまにどのテンプレートが表示されているのかわからなくなることがあります。これ、やっぱりプライム・ストラテジーさんでもあるようで、テンプレート迷子の防止策として、index.phpは「echo “index”;」のみを記述するというやり方を紹介されていました(83ページ)。

それまでは僕はソースにコメントアウトしてファイル名を記載して確認していたのですが、「echo __FILE__;」で現在実行されてるファイルの絶対パスが表示されるので、制作中はそれを使ってもよいかもしれません。納品時や本アップ時には削除するのをお忘れなく。

その他

コラムはWordPressの話題だけにとどまらず、テキストエディタやFTP、社内でおすすめのPHPの参考書籍など、WordPress周辺のことに触れてるのも好感が持てます。
「APPENDIX」 として、WPのインストール方法やXAMPPでのテスト環境の構築方法を最後の方にまとめて書かれているのですが、こういう構成はよいですね。WPをある程度把握してる人からすると、技術書を買う度にWPのインスコが冒頭にあると、「いや、それはわかるし・・・」となってしまうので、後ろの方にあると、必要なら読めばいいという形になるのですぐに本文を読めて気が楽です。

速習WordPress3.xレビュー

結論から言うと、「WordPressをこれから勉強したい!」って方には、この本をポンと渡しておけばいいんじゃないでしょうか。それだけじゃレビューにならないのですが、なんかその一言で充分な気がしてしまいますw

WordPressの実装などの技術的な部分はもちろん、『REFERENCE』でWordPress関連公式サイトの紹介やWordBench、WordCampにも触れられていて、パソコンの前でWordPress構築をしているだけじゃなくて、コミュニティへの参加を促している所に好感が持てました。WordPressのいいところって、技術的に面白いだけでなく、コミュニティの活発さもあるので、フォーラムやイベントの紹介は非常に大事だと思います。
この辺は2010 WordCamp 横浜 実行委員長の大曲さん、WordBenchで登壇されている豊田さん、2011 WordCamp 東京で登壇されている星野さんと、やはり著者の方々の経歴故でしょう。

WordPressの現状(世界で、日本でどのように使われているか)、実際の実装方法、コミュニティについてと、WordPressについて、一通り知ることが出来ます。『概要編』は会社でWordPressを導入するにあたって「WordPressって何?」てのをプレゼンしなきゃいけない場合に、役に立ちそうですし、『管理画面の基本操作を覚えよう』の箇所や、『REFERENCE』の管理画面、投稿画面、編集エリアのツールボタン一覧の説明あたりは、そのまんまコピーしてお客さんに渡したいくらい細かい説明があります(著作権的に当然ダメですが)。


技術的な面では、レッスン毎にBEFORE・AFTERのスクリーンショットがあるので、「これをやるとこうなる」というのが目に見えて把握できるので、わかりやすくなっています。

どんな人が読むといい?

本文中にも『本書の対象者』として

本書は、HTMLやCSSでサイト制作をしていてこれからWordPressを利用してみたい方、すでにテーマを制作されている方を対象としています。

とあります。前述の区分でいえば、入門書未満から初心者向けの本になります。

まとめ『WordPressの教科書』との違い

『WordPressの教科書』との違いですが、前述のように、こちらの方が初心者向けです。『WordPressの教科書』と較べると、テンプレートタグの説明が多くなっています。なので、本書を読んで実際にサイト構築をしてから、『本格ビジネスサイトを作りながら学ぶ WordPressの教科書』で勉強すると、WordPressへの理解が深まります。
自分のスキルにあった本で勉強して、スキルアップを図りましょう!

ちなみに2012年7月6日現在でも、株式会社コミュニティコムのホームページが、本書で作ったテンプレートを使っています(TLで話題騒然となりましたw)。